快眠ジャパン

用語集

疾患に関する用語

早朝覚醒(朝早く目が覚める)

朝、希望する起床時間より早く目が覚め、その後眠れなくなってしまう不眠症のタイプ。早朝覚醒があると、その後再び入眠できても、眠りが浅く熟眠感が得られない。日本の成人の7.9%が早朝覚醒を体験しているといわれる。高齢者やうつ病の場合に多くみられる。

中途覚醒(夜中によく目が覚める)

睡眠中に何度も目が覚めてしまう不眠症のタイプ。日本の成人の15%にみられ、不眠の訴えの中で最も多い。中途覚醒型の不眠は、中高年でより頻度が高い。尿意や夢、体の不調や強い精神的ストレスなどが原因となる。また、飲酒が中途覚醒を招く場合もある。

入眠障害(なかなか寝つけない)

床に入って寝つくまでに長時間(30分~1時間以上)かかる不眠症のタイプをいう。成人の8.1%が寝つきの悪さを体験していることが示されている。精神的な問題、不安や緊張が強いとき、体に痛みやかゆみがあるときなどに起こりやすい。

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治療に関する用語

オレキシン受容体拮抗薬

覚醒の状態を維持する「オレキシン」という脳内物質の働きを抑えることによって、眠りを促す新しいタイプの不眠症治療薬。脳の覚醒に関わるシステムを抑制し、脳の状態が覚醒から睡眠へ切り替わることを助け、自然な眠りへと導く。

GABA受容体作動薬(ベンゾジアゼピン系睡眠薬・非ベンゾジアゼピン系睡眠薬)

これまでの不眠症治療薬の多くはGABA受容体作動薬である。GABAという、脳の興奮を抑える神経伝達物質の働きを促し、脳全体の活動を休ませることによって眠りへと導く。薬の構造から、「ベンゾジアゼピン系睡眠薬」と「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬」の2種に分けられる。

減薬・休薬

薬をやめる(減らす)ためには、①不眠の症状とそれによる苦痛がなくなった、②不眠への恐怖感がなくなった、③気持ちに余裕ができた、④睡眠薬を減らすことに不安がない、などの条件がそろうことが必要。また、自己判断で睡眠薬の服用をやめると、逆に服用前より強い不眠(反跳性不眠)が出たり、不安や焦燥感が強くなったりする(退薬症候)ことがあるので、休薬や減薬は必ず医師の指示に従って行うことが重要である。

頓服・頓用

睡眠薬を毎晩定期的に服用するのではなく、眠りにくい夜にだけ服用すること。不眠の症状が軽く、服用の量が少ない場合は、頓服(頓用)でも不眠症状が悪化しないことが知られているが、すべての睡眠薬について確かめられているわけではないので、自己判断せず、医師と相談して服用方法を決めることが大切である。

市販の睡眠改善薬は、一時的な不眠のときに頓服で服用するものなので、不眠の症状が長く続く場合は、まず医師に相談することが必要である。

バルビツール酸系睡眠薬

GABA受容体作動薬 の一つ。過去の不眠治療では多く使われていた。

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬

GABA受容体作動薬 の一つ。 ベンゾジアゼピン系睡眠薬 に比べ、筋肉を弛緩させる作用や不安を抑える作用が少ない。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬

GABA受容体作動薬 の一つ。脳を鎮静する作用に加え、筋肉をほぐす(弛緩させる)作用や不安を抑える作用がある。主に転倒の心配がない人や不安が強い人、不眠による頭痛がある人に使われる。

メラトニン受容体作動薬

メラトニン と同じような働きをする不眠症の治療薬。脳内のメラトニン受容体に作用し、体内時計を介することによって睡眠と覚醒のリズムを整え、眠りを促す。

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その他、睡眠にかかわる用語

GABA

GABA脳に最も広く分布し、脳の興奮を抑える働きをもつ神経伝達物質。正式名称は「γ(ガンマ)アミノ酪酸」。睡眠に対して重要な役割を担っており、これまでの不眠症治療薬の多くは、GABAを介して作用を発現している。

オレキシン

覚醒の状態を維持する脳内物質。柳沢正史、櫻井武ら日本人のグループによって、1998年に発見された。脳の視床下部とその周りにある特別な神経細胞のみで作られる。オレキシンは、目覚めている必要があるときに、脳内の覚醒システムに働きかけ、覚醒の状態を維持するよう促す役割をしている。

覚醒(状態)

目覚めている状態。睡眠ポリグラフィ(PSG)という睡眠中の脳波や眼球の動き、筋肉の活動状態などを客観的に調べる検査では、脳波にアルファー波やベーター波があらわれ、筋肉が活動していることが示される状態をいう。覚醒には、脳内物質「オレキシン」が深く関与している。

体内時計

体内時計はすべての動物がもっており、人間では脳の視床下部の視交叉上核という部分にある。夜になると眠くなり、朝になると目が覚めるしくみは、体内時計の働きによる。体内時計の調節には光が必要不可欠で、起床直後に目に入る太陽の光を判断材料にして、朝であることを認識している。体内時計は睡眠と覚醒だけでなく、体温、血圧、脈拍、ホルモン分泌などにも影響している。

ホルモン

ホルモンとは、体の決まった臓器で分泌され、血液などに運ばれそこから離れた場所で働いて効果を発揮する(生理活性)物質。ホルモンは、ごく少量で効果があり、人間が眠っている間にはたくさんの種類のホルモンが分泌されている。

メラトニン

ホルモン の一つで、脳の松果体という部分から、夕方から夜間にかけて多く分泌されるが、分泌する量は光に影響を受ける。 体内時計 の調節に深く関係し、睡眠と覚醒のリズムを調節する働きがある。

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